ほんわか日記

性格傾向と考え方の特徴

 性格的な傾向をみていくと、仕事熱心、凝り性、正義感・義務感が強い、几帳面、完璧主義、全か無かの極端な選択的思考、自分の欠点や過去の失敗を繰り返し考える、自分の言動を細かく分析する、自己嫌悪感が強い、自尊心が少ない、人からどう思われているかいつも気になる、常に最悪の状況を考える、自分の弱みを見せたがらない、人に助けを求めるのが苦手、責任感が強く、頼まれると嫌と言えない、などのタイプの人がうつ病になりやすいとよくいわれています。これらは、執着気質、あるいは、メランコリー親和型性格と表現されます。

 このような性格の人は、実際に色々な面で能力があり、周囲から信頼され、期待を寄せられていることも多いため、次々と仕事を頼まれ、何とかやり遂げようと努力していきます。たとえ、自分の能力の限界を超えていると途中で感じたとしても、自分の力で何とか解決していこうと無理に頑張り、長く苦しみ続けているうちに、いつしか心身共に疲弊し、脳の機能低下を起こして、うつ病を発症してしまうことがあるのです。

 うつ病になってしまうと、「これは自分の性格の弱さだ」、「気の持ちようで何とかなる」、「単なる怠け癖で自分が楽をしたいだけだ」、「自分が情けない」、「他の人に比べたら自分の辛さなんて大したことない」、「自分だけ具合が悪いなんて言えない」、「休んで周りに迷惑をかける訳にはいかない」などと考え、ますます自分の努力や能力のいたらなさを責めてしまうようになりますが、これも、うつ病の方の歪んでしまったものの考え方、捉え方の特徴的な傾向なのです。

 そして、次第に、「自分は周囲からは必要とされていない」、「誰にも愛されていない」などと強い孤独を感じるようになり、「自分なんていなくなった方が皆も助かる」、ついには、「居場所なんてどこにもない」、「生きている価値はない」、「消えてしまいたい」、「死にたい」などと考え、実際に自殺に至ってしまうこともよくあることなのです。

2010年06月15日19時28分

十分な休養と精神療法

 うつ病は、うまく休めなくなってしまうという特徴を持った病気でもあります。うつ病を未治療のままで放っておくと、症状は次第に悪化し、慢性化し、治療への反応性も悪くなっていきます。人には自然治癒力というものが備わっておりますが、その力を十分に高めていくためにも、こころとからだの休息が必要なのです。

 治療では、患者さんが自らの内面について語り、医師がそれを聞き、受容し、共感し、そして、それに対する解決策や対処法を一緒に考えていくことで、患者さんのこころが明るく、元気になるお手伝いをさせていただく精神療法を行います。苦しかったことや辛かったことなどを、誰かに話し、共有してもらうことで、気持ちは軽くなります。また、自分自身の歪んだものの見方や考え方に気付き、より柔軟で現実的な思考ができるようにもなっていきます。
 
 心療内科や精神科では、精神療法は非常に重要な役割を担っており、当院でも一番力を入れているものです。十分な休養と適切な治療を行っていけば、多くのうつ病の患者さんは快方に向かっていきます。そして、早期発見、早期治療であれば、なおさら治療期間も短くて済むのです。

2010年05月14日13時56分

薬物療法

 お薬は、今までの苦しかった症状をより早く緩和してくれる非常に頼もしい存在となります。

 SSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitor;選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、SNRI(Serotonin and Noradrenaline Reuptake Inhibitor;セロトニン・ノルアドレナリ
ン再取り込み阻害薬)などのタイプの抗うつ薬は、従来の三環系や四環系の抗うつ薬よりも、便秘や口渇、排尿障害などの抗コリン作用による副作用が少ないという利点があり、現在、我が国では、うつ病治療の第1選択薬として、多くの心療内科や精神科で処方されております。

 うつ病では、セロトニンやノルアドレナリンといった、気分や意欲、食欲、記憶などに関連した脳内の神経伝達物質の細胞間(シナプス間隙)での濃度が低い状態になっているということがわかってきておりますが、SSRIやSNRIは、神経細胞から放出されたセロトニンやノルアドレナリンが再び細胞内に取り込まれるのを防ぐことで、細胞間(シナプス間隙)でのそれらの濃度を高く維持させ、抑うつ気分や意欲低下、不安などの症状を改善させるのです。

2010年05月14日13時52分

リニューアルしました!


 皆さん、こんにちは。院長の桝谷です。
 
 この度、ますたにクリニックのホームページをリニューアルいたしました。アクセスしてくださった方々に、私たちが行っていることや、クリニックの雰囲気などを、もっとしっかりと伝えていこうじゃないか、という意気込みから、思い切って作り直してみたのですが、いかがでしょうか。

 月日が経つのは早いもので、クリニックを開設してから、丸4年が過ぎました。本当にあっという間でした。私はもちろん、スタッフ一人ひとりが、皆さんの温かい笑顔に支えられ、ここまでやってこられました。こころからお礼を申し上げます。
 
 笑顔って、本当に元気の源なんですね。クリニックで皆さんの素敵な笑顔がもっと見られるように、スタッフ一同、これからも頑張ってまいりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

2010年05月13日13時00分

最近の日記

2010年06月18日19時58分
うつ病
2010年06月18日19時49分
症例
2010年06月18日19時40分
症状と診断
2010年06月18日19時35分
身体科への受診が多い訳
2010年06月18日19時29分
誘因となるストレス
2010年06月15日19時28分
性格傾向と考え方の特徴
2010年05月14日13時56分
十分な休養と精神療法
2010年05月14日13時52分
薬物療法
2010年05月13日13時00分
リニューアルしました!